我らが少女A
高村薫さんの作品です。日本を代表する女性の作家ですね。
ちなみに、「太陽を曳く馬」は、ボクの中では、ですが、
傑作だと思います。
さて、「我らが少女A」
高村さんの新作。
読み終わりました。かなり時間がかかります。
こちらもとても面白かった。あるいは興味深かった。
すごい短いスパンで登場人物たちの生活、時間の視点が移り変わっていく。
本当にとても短いスパンで。
通常ではとても読み進めづらいことだと思うし、実際そう。
でも、あえてそうしている。
読者の脳みそをぐるぐるしてる。
内容もぐるぐるしてるが。
迷宮入りの事件は、迷宮のまま終わる。
読者へのヒントはあるけど、それが分かったところで・・・である。
驚きは、冒頭での、殺人。
漠とした動機。
殺すつもりはなく、諍いでかっとなって・・・。
そもそもこの事件は、そのまま放置される。
漠とした恐怖、不安にずっと覆われている。
翻って、自分の社会、現実に目を向けて、
考えることはたくさんあり、
自分の頭で
考え、
感じる
大事なこと。
高村さんの思考の先をもっと見たいと思う。
あつを
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